梅干しの種の中には天神様がいる?「仁」について解説
梅干しの種の中には天神様がいると言われることがあります。
なぜそのように言われるようになったのでしょうか。
その理由と関係が深い、種の中にある白い実「仁」について、詳しく解説します。
目次
天神様は「梅干しの種の中」にいる?
梅干しの種の中にある白い実のことを、核と呼んだり、仁と呼んだりします。
そしてその実を天神様と喩え、梅干しの中には天神様がいると言われることがあります。
ではなぜそのように言われるようになったのでしょうか。
由来は「天神」と崇められる菅原道真
その由来は、学問の神として知られる菅原道真にあります。
道真は大宰府に左遷され、謹慎中に最期を迎えます。
道真亡き後、京都では落雷や洪水など数々の災害が発生。
都では道真の怨霊ではないかと恐れられた一方、一般農民からは水の恵みを与える「天神(あまつかみ)」として崇められます。
次第に道真の神霊を崇める「天神信仰」がうまれ、現在は学問や誠心の神として崇められています。
梅好きで知られる菅原道真
道真は幼少期から梅にまつわる詩文を多く残すなど、大変梅を好んだ人物でした。
また天之手力雄命(あめのたぢからをのみこと)と併せて、道真を御祭神とする湯島天満宮では、梅鉢が神紋となっています。
このようなことから、梅干しの種の中には天神様がいると言われるようになったようです。
梅干しの種は食べられる?
天神様がいると言われる、梅干しの種の中にある「仁」。
中国では、健康に良い効果があるものとして食べられてきました。
「仁」は少し苦味があり、肉感を感じられる食感が味わえます。
しかし梅の種には毒があると言われることがあり、食べるのは不安な方もいるかもしれません。
実は、食べても大丈夫な梅の種は完熟した梅、また梅干しにした梅のみなのです。
食べ方や食べる量、食べる時の注意点も合わせて解説します。
青梅の「仁」は毒に注意
完熟した梅や梅干しにした梅の「仁」は食べても大丈夫です。
しかし熟していない生の状態、収穫後に加工されていない青梅の「仁」を食べるのは避けましょう。
なぜなら、青梅の種にはアミグダリンという有毒成分が含まれているためです。
アミグダリンは摂りすぎると青酸中毒を起こすおそれがあります。
「仁」を食べる時には完熟している梅、また梅干しなど加工された梅を選ぶように注意しましょう。
1日に「仁」を食べる量
完熟した梅干しの「仁」は食べても良いとお伝えしましたが、大量に食べても良いのでしょうか?
青酸中毒の原因であるアミグダリンは、梅の果実が熟すと消えてなくなるので、「仁」を食べても良いとされています。
しかし、梅干し自体は塩分量が多く、1日につき1個の接種が適量とされています。
ですので、「仁」も食べる量は1日1個、多くとも2個までに留めておきましょう。
食べる時の割り方
梅干しの種は殻がとても硬く、歯で割ろうとすると怪我をするおそれがあります。
そのため、くるみ割りや金槌、千枚通しなどの道具を使うようにしましょう。
くるみ割りを使う時はくるみを割るのと同じ様に、梅の種を挟んで握るだけで割れます。
金槌を使う時は、袋に入れた梅干しの種を上から叩いて砕きます。
キリの一種である千枚通しを使う時には、種のヘタに穴を開けて固定させ、上から金槌などで叩いて割ります。
保存方法
梅干しの硬い殻を割ると、中には茶色の皮のついた白い実「仁」があります。
この「仁」は酢に漬けておけば、保存ができます。
保存場所は冷蔵庫がおすすめ。
塩分の摂りすぎを防ぐためにも「仁」を一度に多くを食べることは避け、この保存方法をお試しください。
天神様である梅干しの種の活用法
梅肉を食べた後は捨ててしまうことの多い梅干しの種。
実は魚の臭み消しとして使えたり梅醤油作りに使えたりと、様々な場面で活躍しますよ。
簡単にできる梅干しの種の活用レシピをご紹介します。
梅の中華スープ
いつもの中華スープに梅干しの種を加えてみるのもおすすめ。
目安は中華スープお椀1杯分につき、梅干しの種1個です。
種に残った梅肉や種から出る出汁によって、梅の風味がほんのりと加わります。
さっぱりとした梅の風味はわかめや卵、葱、ごまなどと相性抜群。
塩分が気になる方は、スープの塩分を控えめにして作ってみてくださいね。
梅干しの炊き込みごはん
梅干しの種で作る炊き込みごはんはいかがでしょうか。
作り方は炊飯器にお米と水、梅干しの種を入れて一緒に炊くだけです。
2合分のごはんに対し、梅干しの種は5〜10個程度が目安。
具体的な量は、梅干しの大きさやお好みに合わせて調整してください。
梅の香りがほんのりとごはんに移り、とても美味しいですよ。
その他、梅干しの種の活用方法に関する情報を掲載している記事がありますので、ぜひご覧下さい。
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こんぶの風味が楽しめる、和風な味わいの上品な商品。
塩分濃度は11%と控えめで、本みりんによるまろやかな甘味も感じられます。
そのままでも食べやすい小粒サイズです。
梅干しの「仁」は食べる量を守って美味しく食べよう
梅好きであった菅原道真が由来となったとされる、梅干しの天神様である「仁」。
美味しく食べる方法や注意点などをご紹介しました。
梅の収穫時期は、梅雨が訪れる6月頃。
青梅の熟成が段々と進み、黄色く色づいたら梅干し作りの開始です。
熟成した梅を使って塩漬けした梅干しには、塩分が含まれています。
いくら美味しそうでも適量以上の摂取は控えつつ、楽しみましょうね。
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