梅干しとうなぎは食べ合わせが悪い?組み合わせの良い食べ物・悪い食べ物
日本には、食べ合わせが悪いと言われる食べ物の組み合わせがあります。
代表的なものが、うなぎと梅干し、天ぷらとスイカ。
これは昔からの言い伝えで、食べ合わせが悪いと言われている組み合わせです。
なぜそのように言われるようになったのか。
また、このような説は本当に正しいのかと、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
まずはうなぎと梅干し、そして天ぷらとスイカについての説の由来。
そして実際のところ組み合わせは良いのかどうか、解説します。
目次
うなぎは本当に梅干しと食べ合わせが悪い?
昔からの言い伝えは、なぜこのような説が生まれたのか由来が分からないものも多いようです。
ただ科学的に見ると、実際には意外と正しい情報ではないことも。
そこで、悪い食べ合わせとして一般的によく挙げられる食材の組み合わせをご紹介します。
また食べ物にはほかにも、良いとされる食べ合わせ、悪いとされる食べ合わせがあります。
これらを合わせて12パターンご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
うなぎと梅干しの食べ合わせが悪いと言われる理由
うなぎと梅干しは食べ合わせが悪いという説がありますが、本当にそうなのでしょうか。
理由にはいくつかの説があるようですが、ひとつには、高級食材のうなぎを食べ過ぎないように、というところからきていると言われています。
梅干しの酸味は、食欲を誘うと感じる方も多いのではないでしょうか。
そのため梅干しがお膳に加わると、高級食材であるうなぎを食べ過ぎてしまうとされていました。
うなぎの食べ過ぎは贅沢であるという考えから、食べ合わせが悪いと言われるようになったそうです。
贅沢に対する戒めから生まれた説と言えますね。
ほかには、梅干しの酸味が加わると、うなぎが腐っていた場合に分かりにくくなるためという説も。
食中毒を予防するための知恵から生まれた説とも言えます。
うなぎと梅干しの食べ合わせが悪いという説は迷信
しかし科学的な根拠はなく、うなぎと梅干しの食べ合わせが悪いという説は迷信のようです。
うなぎはビタミンB1、梅干しはクエン酸が豊富に含まれている食材。
ビタミンB1もクエン酸も、疲労を感じるときにとりたい栄養素として知られています。
そのためこの組み合わせは、働きざかりで疲れを感じている方などにおすすめ。
また梅干しは脂の消化を助ける作用もあるため、胃もたれしやすいうなぎと合わせるにはむしろ良い食材です。
スイカと天ぷらの食べ合わせは悪い?
うなぎと梅干しの組み合わせ同様、スイカと天ぷらの食べ合わせが悪いという説があります。
油を吸収した天ぷらは、消化しにくく胃に負担がかかる食材。
多量の水分を含むスイカは、胃液を薄くすることがある食材です。
油の多い料理と、水分の多い食物の相性は一般的にあまりよくありません。
理由は、消化不良を引き起こす可能性があるためです。
そのため胃腸が弱い人は、一緒に食べるのは避けたほうが良いでしょう。
スイカと天ぷらの食べ合わせを悪く言われるようになったのは、おそらくこのような理由からだと考えられます。
このように食べ合わせが悪いとされる組み合わせは様々。
迷信の中から生まれた正しくない説もあれば、健康を守る上で避けたい組み合わせもあります。
過度な心配は無用ですが、何事も食べすぎには注意しましょう。
食べ合わせが良い食材と悪い食材
では栄養素の観点から、食べ合わせが良い食材と悪い食材のリストをご紹介します。
ここでご紹介するのは、馴染み深い食品ばかり。
ひとつ食材を加えるだけで、ちょっとしたメリットがあるかもしれません。
相性の悪いとされる組み合わせでも、少し工夫するだけで損にならないこともあります。
今晩のおかずのメニューの参考にいかがでしょうか。
食べ合わせが良いとされる食材の組み合わせ
食べ合わせが良いとされている食材の組み合わせリストです。
実は、普段から知られている食べ方も多くあります。
たとえば寿司と生姜は定番の組み合わせで、とてもよく合いますね。
まったく聞いたことのない組み合わせがあれば、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
1.寿司と生姜
お寿司屋さんでは寿司と付け合せされていることの多い、甘酢漬けの生姜。
生姜は殺菌作用があり、生魚にはうってつけ。
また、寿司ネタの中には油分の多いものもあり、胃もたれが心配な方も多いのでは。
その点においても、消化を助ける作用があると言われる生姜との食べ合わせは抜群です。
2.カレーとらっきょう
定番の組み合わせである、カレーとらっきょう。
一緒に食べると、さっぱりとしておいしいですよね。
らっきょうは、硫化アリルという成分が含まれている食材。
この成分が胃を守り、油分が多いカレーの消化を助けると言われています。
おいしく食べられるだけでなく実はこんな秘密があったなんて、驚きですね。
3.さんまと大根おろし
焼き魚に大根おろしを添える様子は、日本の和食でよく見る光景です。
魚の中でも、旬のさんまは脂肪分が多め。
一方、大根おろしは消化を促進させる物質、ジアスターゼが含まれています。
脂っこいさんまには、消化を助ける大根おろしが役立つというわけです。
4.牡蠣と大根おろし
大根は、ミネラルも豊富な食材。
牡蠣と合わせて食べると、牡蠣に含まれる亜鉛の吸収を助けると言われています。
5.鮭とチーズ
ビタミンDを含む鮭と、カルシウムが多く含まれるチーズ。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける性質があるので、一緒に摂るのがおすすめです。
野菜や果物では、なかなか摂りにくい栄養素であるビタミンD。
主に、魚に含まれる栄養素として知られています。
意外な組み合わせのような気もしますが、チーズは魚と合わせるのがおすすめです。
6.牛肉とトマト
必須アミノ酸の一種であるリジンと、ビタミンBの一種であるナイアシン。
これらが豊富に含まれている食材が、牛肉です。
ただし牛肉には、あまりビタミンAやビタミンCが含まれていません。
一方でトマトには、豊富な種類のビタミンやミネラルが含まれています。
したがって牛肉とトマトは、それぞれが欠けている栄養素を補い合える組み合わせ。
牛肉がメインの日は、サラダにトマトを使ってみるのもおすすめです。
食べ合わせが悪いとされる食材の組み合わせ
次に、食べ合わせが悪いとされる食材の組み合わせをいくつかご紹介します。
ただし少しのポイントを守るだけで、問題なく食べられる食材もあります。
必要以上に考え過ぎず、食事を楽しみましょう。
1.きゅうりとトマト
きゅうりとトマトは、夏の季節を味わえる野菜の組み合わせですが要注意。
ビタミンCが豊富なトマトですが、生のきゅうりと食べると少し損をする可能性があります。
理由は、きゅうりに含まれるアスコルビナーゼという酵素が、トマトのビタミンCを壊すため。
対処法としてはきゅうりを加熱するか、酸の強い酢をかけるのがおすすめです。
2.ベーコンとほうれん草
ほうれん草に含まれる硝酸という成分は、体内で亜硝酸という成分に変化することで知られています。
その亜硝酸がベーコンに含まれる成分と合わさると、身体に良くない物質が発生する可能性があるそうです。
また、リン酸というベーコンに含まれる成分が、ほうれん草に含まれる鉄分やカルシウムの吸収を阻害する恐れもあるとか。
ただしほうれん草は茹でることで、硝酸から亜硫酸への変化や鉄分などの吸収阻害を抑えられるとのこと。
ほうれん草は、炒めて料理に使う場合も、あらかじめ軽く茹でてから使うと良いということですね。
そうすれば人気のレシピ、ほうれん草とベーコンの炒めも安心して食べられますね。
3.からしと酒
からしと酒は、血行を促進する作用のある成分を含む食材同士。
肌にかゆみが出やすいに人には向かない組み合わせと言えるでしょう。
4.柿と蟹
柿と蟹はどちらも身体を冷やす食材。
一緒に食べると、相乗効果が生まれてしまうと言われています。
また柿は消化に時間がかかるので、胃に負担をかけたくない時には要注意です。
5.蕎麦と茄子の漬物
蕎麦と茄子は、それぞれ胃や体を冷やす方向に働く成分が含まれるため、一緒に食べると相乗効果で体が冷える可能性もあります。
夏場はつい冷たい蕎麦が食べたくなりますが、温かい蕎麦にすれば体にもやさしいですね。
特に冬場や、冷え性の方はご注意ください。
6.にんじんと大根
にんじんに含まれた酵素が、大根に含まれるビタミンCを壊してしまうそう。
ただしにんじんの酵素は、加熱または酸の強い酢をかけることで壊れる性質があります。
そのため生食でも酢を使ったドレッシングやレモンなどをかければ、問題なく組み合わせられますよ。
梅干しと一緒に食べたいおすすめの食材
梅干しには様々な栄養素が含まれています。
代表的な栄養素はやはり、クエン酸。
クエン酸は疲労回復や、食欲が低下している時におすすめの栄養素として知られています。
さらに、別の食材と合わせれば、味わいの点でも食卓のバリエーションが広がるでしょう。
それでは、梅干しと一緒に食べたいおすすめの食材をご紹介します。
ヨーグルト
梅干しとヨーグルトは、相性が良いと言われています。
梅干しはクエン酸、ヨーグルトはカルシウムが含まれている食材。
クエン酸はカルシウムの吸収を助ける作用が期待できるため、カルシウム不足を感じている方にはおすすめです。
また、クエン酸は悪玉菌を抑えると言われる点にも注目。
善玉菌が含まれるヨーグルトと合わせることで、善玉菌が持つ身体の免疫力アップ機能を高める方向に働きかけるようです。
ただし、梅干しとヨーグルトを一緒に食べようとするとなかなか難しいかもしれません。
ほかにもカルシウムが摂れる牛乳やチーズなどの食べ物との相性も良いので、アレンジを工夫してみては。
豚肉
ビタミンB1が豊富な豚肉。
ビタミンB1は、疲労回復におすすめと言われる栄養素の代表格です。
疲れているときには両方を一緒に食べると、力が湧いてくるかもしれません。
納豆
納豆も、梅干しとの相性が抜群。
納豆にはビタミンB2という、身体の代謝アップに働きかけると言われる栄養素が含まれています。
食べ過ぎや、体型が気になる方にはおすすめしたい組み合わせです。
ただし、塩分の摂りすぎには注意してくださいね。
関連記事:納豆と梅干し、食べ合わせはOK?食べ合わせを活かす方法と、簡単レシピもご紹介
梅干しと一緒に食べるのは控えたほうが良い食材
梅干しと一緒に食べたい食材もあれば、控えたほうが良い食材もあります。
ここで注目したいのは、梅干しの塩分。
塩分は梅干しの保存に役立つ役割を持つ反面、摂りすぎには注意したい栄養素です。
塩辛
梅干しと一緒に食べるのは控えたほうが良いとされる食材。
それは、海の幸であるいかの塩辛です。
塩辛に含まれる塩分は、10gでおよそ2g。
塩漬けされた梅干しは一般的に、1粒に2〜3gほどの塩分が含まれています。
一緒に食べるのは控えたほうが良い理由は、どちらも塩分が多い食材なので、塩分過多になってしまう恐れがあるからなのです。
なお塩分摂取量の目安は18歳以上の男性で7.5g未満、女性は6.5g未満と、意外と少なめ。
しかし塩分は毎日の食事でつい摂りすぎてしまいがちですね。
梅干しも塩辛も、食べすぎには注意しましょう。
相性の良い食べ合わせで梅干し料理に挑戦
梅干しをご飯の上に乗せる以外にあまり食べない方にもおすすめしたいのが、料理に入れる方法です。
普段の料理に使うと、梅のさっぱりとした風味が加わり、味に深みが増しますよ。
では、梅干しと相性が良い食材を使った梅干し料理をご紹介します。
レアチーズケーキ梅ゼリーのせ
「レアチーズケーキ梅ゼリーのせ」は、ヨーグルトで作るレアチーズケーキ。
カルシウム豊富なヨーグルトと、クエン酸豊富な梅干しの相性が抜群なレシピです。
このレシピを作るのにおすすめの商品が、五代庵の「南高梅ドリンク」。
厳選した紀州産の南高梅で作られたドリンクは、梅シロップとしても活用できる商品です。
豚肉の梅酒しょうが焼き
「豚肉の梅酒しょうが焼き」は、こだわりの梅酒で作るしょうが焼きです。
疲労回復効果が期待できる豚肉と梅干しを合わせたレシピ。
あらかじめ調味料を合わせておき、玉ねぎや豚肉と炒めるだけで完成します。
このレシピにおすすめしたい商品が、五代庵の「八朔梅酒」。
紀州産南高梅を原料とした梅酒に、果物の八朔果汁が加えられた、少し苦味のある梅酒です。
梅とろろの和風グラタン
「梅とろろの和風グラタン」は、すりおろした長芋に梅干しの果肉を入れ、チーズを乗せて焼いたレシピ。
梅干しに含まれるクエン酸が、チーズに含まれるカルシウムの吸収をサポート。
ホワイトソースを使わずに仕上げる、和風なグラタンです。
このレシピにおすすめしたい商品は、五代庵の「調味料 五代ねり梅」。
紀州産南高梅の中からA級品のみを熟成させた紀州五代梅。
その紀州五代梅の種だけを取り除いて、果肉の食感をそのままパウチに詰めました。
果肉を取り出す手間がなく、様々な料理に活用しやすい梅干し商品です。
おすすめの食べ合わせで梅干しを食卓に取り入れよう
食べ物には、一緒に食べると良い効果が得られるとされる組み合わせが色々とあります。
ただし中には、うなぎと梅干しのように、科学的根拠のない言い伝えもあります。
その由来を知ると、教訓としては正しいと感じられる説もありますね。
一見関係のない食材のように思えても、工夫次第では美味しく食べられるものです。
おかずのメニューを考える前に、今回の記事をふと思い出してみてください。
参考にして食卓に取り入れてみると、意外なレシピのレパートリーが増えるかもしれませんよ。
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