梅肉エキスとは|おいしい食べ方・飲み方から保存方法まで
梅は、梅干しや梅酒など様々な方法で加工され、多彩な食べ方で愛されている食べ物です。
梅を原材料とする加工品の一つに、「梅肉エキス」があります。
梅肉エキスは、そのまま食べてもおいしいですが、飲み物に混ぜたり料理の隠し味として利用できたりする食材です。
そこで今回は、梅肉エキスの作り方や、おいしい食べ方・飲み方について紹介します。
さらに、梅肉エキスを使ったおすすめのレシピや正しい保存法についても解説するため、梅肉エキスに興味のある方はぜひ参考にしてください。
目次
梅肉エキスとは?
梅肉エキスとは、青梅をすりおろした果汁を、長時間加熱してペースト状にしたものです。
作成には長い時間と多くの手間がかかり、1kgの青梅から20gしか取れません。
そのため、梅肉エキスは非常に貴重な食材となっています。
梅肉エキスと聞くと、梅エキスを想像する方もいるでしょう。
実は、梅肉エキスと梅エキスに違いはありません。
両方とも同じ青梅の果汁を濃縮したエキスであり、呼び方が異なるだけです。
梅肉エキスのおいしい食べ方・飲み方
梅肉エキスが持つ味の特徴は、酸っぱさにあります。
古くから梅肉エキスは、様々な食べ方・飲み方で愛用されてきました。
ここでは、「そのまま食べる」というスタンダードな食べ方から、炭酸で割る飲み方まで、梅肉エキスのおいしい食べ方・飲み方を紹介します。
ぜひ、梅肉エキスの魅力を味わってください。
食べ方①そのまま食べる
王道の食べ方は、梅肉エキスをスプーンでそのまま食べることです。
梅肉エキスに含まれる成分・栄養分を、ありのままに摂取することができます。
食べ方②ドレッシングにする
梅肉エキスの酸っぱさは、サラダにかけるドレッシングに適しています。
オリーブオイルや酢、塩や胡椒に梅肉エキスを小さじ一杯加えれば、おいしい梅ドレッシングの完成です。
食べ方③ヨーグルトに混ぜる
梅肉エキスをヨーグルトに混ぜると、爽やかな食後のデザートに早変わりします。
梅肉エキスとヨーグルトの酸味が合わさり、スッキリとした味わいで多くの方に好評です。
酸っぱさに抵抗がある方は、ハチミツを混ぜて甘みを加えても良いでしょう。
食べ方④料理の隠し味にする
クエン酸が豊富な梅肉エキスは、料理の隠し味で使うと、旨味とともに程良い酸味を補ってくれます。
多くの料理と相性が良いため、毎日の献立に一工夫してみましょう。
飲み方①お湯で割る
飲用でオーソドックスな方法が、お湯で割る飲み方です。
温かいお湯で割ると、身体を内側から温めてくれます。
酸味が気になる方は、ハチミツを混ぜると飲みやすいです。
飲み方②炭酸で割る
暑い季節には、梅肉エキスを炭酸で割る飲み方をおすすめします。
氷とサイダーに梅肉エキスを加えれば、清涼感あふれる梅サイダーの出来上がりです。
飲み方③お湯と梅シロップを混ぜたものに入れる
炭酸が苦手な方には、梅ジュースはいかがでしょう。
梅ジュースの作り方は、お湯に梅肉エキスを溶かし、梅シロップを少し加えて冷やすだけです。
飲み方④トマトジュースに入れる
クエン酸が豊富な梅肉エキスをトマトジュースに混ぜると、栄養満点のフレッシュジュースとして楽しめます。
バナナやリンゴなどと一緒にミキサーにかける飲み方もおすすめです。
梅肉エキスを料理の隠し味にするレシピ
梅肉エキスは、料理に旨味と栄養素を加えてくれる名脇役です。
ここでは、料理の隠し味となる梅肉エキスを使った、おすすめのレシピを3種類紹介します。
ここで紹介する3種類の料理は、それぞれ簡単に家庭で作れるレシピであるため、興味のある方はぜひ試してください。
サラダのレシピ
材料(2人分)
- 水菜:1/2袋
- もやし:1/2袋
- レタス:適量
【ドレッシングの材料】
- 梅肉エキス:大さじ1
- オリーブオイル:大さじ3
- 酢:大さじ1
梅肉エキスを使ったサラダの作り方は、深めの器に【ドレッシングの材料】をすべて投入し、よく混ぜてください。
水菜は1cm程度に刻み、レタスは千切りにします。
もやしはレンジで温めておきましょう。
最後に、ドレッシングの入った器に野菜を入れて、出来上がりです。
使用する野菜は、旬のものを代用して構いません。
梅肉エキスのサラダは、簡単に作れておいしい料理です。
酢豚のレシピ
材料(3人分)
- 豚もも肉:150g
- 塩・胡椒:少々
- 片栗粉:適量
- 玉ねぎ:1/2個
- ピーマン:1個
- 人参:1/2個
- パプリカ:1/2個
【甘酢たれの材料】
- 醤油:大さじ2
- 酒:大さじ2
- 酢:大さじ1弱
- 砂糖:大さじ3
- 梅肉エキス:小さじ1
酢豚は、梅肉エキスの酸味が抜群の相性を発揮する料理です。
作り方は、豚肉を2cm大に切り、塩・胡椒の後に片栗粉をつけて油で揚げます。
野菜は食べやすい大きさにカットしましょう。
甘酢たれは事前に合わせておきます。
以上の準備が完了したら、フライパンに油を引き、野菜を炒めてください。
野菜に火が通ったら揚げた豚肉を入れ、甘酢たれをかけます。
最後に水溶き片栗粉でとろみをつけて完了です。
つくねのお吸い物のレシピ
材料(2人分)
- しめじ:1パック
- 和風だし:1パック
- 水:500cc
【つくねの材料】
- 鶏ひき肉:200g
- 片栗粉:小さじ2
- 梅肉エキス:小さじ2
最後に、身体が温まるつくねのお吸い物を紹介します。
まず、【つくね】の材料をすべてボールに入れ、混ぜ合わせてください。
混ぜた材料は少量ずつ丸め、鍋に入れます。
鍋に水500cc・和風だし・しめじを加え、中火で加熱します。5分程熱したら出来上がりです。
梅肉エキスの正しい保存方法
梅肉エキスは良い状態を保つために、正しい保存方法で保管しましょう。
梅肉エキス自体が保存の利く食材であるため、通常は常温保存で構いません。
殺菌したビンやガラス容器、ホーロー容器などに入れ、直射日光を避けて保存してください。
長期保存する場合は、冷蔵保存がおすすめです。
梅肉エキスを密閉できる容器に入れ、冷蔵庫に入れておきましょう。
保存する容器を熱湯などで殺菌消毒しておくと、より長期間保存しておくことができます。
梅肉エキスの作り方
梅肉エキスは商品としてスーパーなどで販売されていますが、家庭で手作りすることも可能です。
保存性のある食品で、作り置きしておくと様々な用途で利用できるため、興味のある方はぜひ試してください。
以下では、梅肉エキスに必要な材料と簡単な作り方を紹介します。
梅肉エキスに必要な材料
材料
- 青梅
必要な道具は以下の通りです。
- おろし器(陶器製など)
- 鍋(土鍋あるいはホーロー鍋)
- 木べら
- さらし(木綿製など)
- ボール(ガラスかホーロー製)
- 保存容器
ステップ①青梅の下処理・おろし
青梅は、流水で水洗いします。
洗った後は、水気をしっかり切っておいてください。
次に、おろし器を使って、青梅を皮つきのまますりおろします。
ステップ②おろした青梅を絞る
すりおろした青梅はさらしにのせ、ボールの上でさらしを絞りましょう。
雑巾を絞るように強く絞ることがポイントです。
絞って出た青梅の果汁は、ボールから鍋へ移してください。
ステップ③青梅の果汁を煮詰める
最後に、青梅の果汁を煮詰めます。
火加減は、はじめに弱めの中火、全体が温まってきたら弱火で加熱してください。
出てきたアクをすくいとり、木べらで混ぜながら煮詰めます。
色が黒くなり、状態が糸を引くようなペースト状となったら出来上がりです。
梅肉エキス作成上の注意点
梅肉エキスを作る際の道具には、金属製のものは使用しません。
梅の有機酸は酸性が強く、金属製の道具では腐食してしまうためです。
必ず陶器製やホーロー製、セラミック製の道具を使用してください。
梅肉エキスのまとめ
梅肉エキスは、青梅から取れる果汁をペースト状にした保存食です。
作成に手間はかかりますが、家庭でも作り置きすることができます。
そのまま食べる食べ方をはじめ、ドレッシングや梅ジュースにするなど、様々な食べ方・飲み方ができる食材です。
また、酢豚の甘酢たれやつくねに混ぜると、料理の隠し味として力を発揮します。
梅肉エキスは常温で保存できますが、冷蔵庫に入れることで長期保存が可能です。
紀州梅専門店の「五代庵」では、様々な種類の梅肉エキスを製造・販売しています。
おいしくて栄養が豊富な梅肉エキスの魅力を、ぜひ家庭でも味わってみてください。